【工業デザインと板金加工の設計に特化】株式会社アドライズのお仕事!

コラム

【工業デザインと板金加工の設計に特化】株式会社アドライズのお仕事!

板金加工にも設計は欠かすことができません。

そこで、株式会社アドライズの代表取締役の牛山直樹氏にお話を伺ってきました。

アドライズさんは、長野県岡谷市にある工業デザインと板金設計に特化した設計会社です。

工業デザインと板金設計の仕事とはどんな仕事なのでしょうか。


快く取材を引き受けていただき、ありがとうございます。まずは、御社の事業内容や強みを教えてください。

牛山氏

はい。
ものづくりの流れは、開発、設計、製造と大きく3つに分けることができます。
弊社はこの中で、開発、設計のプロセスに絞って事業を提供しております。
分野としては、産業機械に絞っています。
大手メーカーさまの設計開発部門向けに技術サービスを提供しています。
具体的な事業内容としては、主に産業機械カバー、プロダクトデザイン、「あしたの機械カバー」というブランド展開に分けることができます。
強みとしては、FA設備の機械設計のサービス。
SolidWorksというCADの教育を行っていることも挙げることができますね。

設立は2005年の4月です。
今、メカ設計者が10名、それからデザイナーが2名、それからCADオペレーターという方が5名。
総勢22名でやっています。
私がこの会社を創業した初代です。
以前は、産業機器メーカーで仕事をしてまして、スピンアウトする形で独立をしました。
当初はFA設備の機械設計のサービスのみ行っていました。
その中で、事業の幅を持たせたいと考えて、模索をしていました。
ある産業機械開発のプロジェクトで、ドイツ製の産業機械をみることがありまして。
今まで、私が想像していた産業機械っていうのはプラント設備にあるようなものでした。
配管がむき出しで、フレームがあってボルトがぼんぼん立って、ぐっちゃぐちゃしているような(笑)
そのドイツ製の機械は、まるでデザイン家電のように洗練されていました。
LEDで青く光って、ロゴがポイントで入っている。
サイズが大きいこともあって、とても格好良く見えました。
こんな事業やりたい、と考えて、工業デザインに興味を持ちました。

それですぐに工業デザインをてがけるようになったのですか。

牛山氏

最初は、ホームページに「こういうデザインがあります」って書いてみたんです。
そしたら、大手メーカーさんから連絡がありまして。
ちょうど設計ができるデザイナーを探していたようなんです。
そのように偶然のお声かけをいただいたところから、実際に仕事として形にしたんです。
これが、結果としてデザイン事業の土台になりました。
そこから、デザイン賞関係の賞にノミネートされたり、受賞したりするようになりまして。
知名度があがったことで、お問い合わせを受けるようになりました。
おかげさまで右肩上がりで案件をいただいている状況です。


ありがとうございます。御社の中でデザインは完結されるのでしょうか。

牛山氏

いいえ、弊社は、板金製造の機能を持ちません。板金部品は、数多ある板金製造会社の中から特に優れた会社との連携により、調達しています。弊社に在籍するデザイナーと設計者は、デザイン、設計、組立の開発作業に専念します。この連携体制により、機械カバーのデザインから設計、試作、納品までワンストップでの提供を実現しています。機械カバー開発を丸ごと私たちにご依頼することにより、お客さまは、重要な機械内部の設計・開発に集中する時間を確保できます。設計リソース確保と納期短縮にも貢献します。

デザインの実績としては50社程度、1000案件以上はこなしてきています。
設計案件を含めてですね。
カスタマイズの設計に対応するってところが当社の最大の強みですね。
ただ、外見がスタイリッシュなだけではなくて。
操作性とか、組み立て性、それからメンテナンス性も。
使う人を配慮した設計を心がけてます。
また、防音、防水、X線の遮蔽、ヨーロッパの安全規格CEへの対応。
この辺りのノウハウも蓄積しています。

なるほど。牛山さまが創業されたときのご苦労などお伺いできましたら。

牛山氏

とても苦労しましたよ(笑)
思っていたよりも創業するのは大変で。
一番難しかったのは、とにかく仕事を安定させることでした。
先ほどのお話と重複するところがあるかもしれませんが、当初はFA設備、その後プロダクトデザイン。
プロダクトデザインを始めたのはリーマンショックの頃です。

リーマンショックの翌年あたりにガタっと仕事が減りました。
弊社だけではなく、他社さまも仕事がなくなって、月金も休みのような状態のところも(笑)
仕事は減ったんですが、休みにはせず、教育をしました。
SolidWorksの勉強をひたすら従業員にやってもらいました。
まだ創業して、3期目ぐらいでしたので、お客さんの数も少ない。
実績もない、コアとなる事業もない、スキルもない。
とにかく、自社の底上げをするために教育をずっとやっていましたね。
私の方も、暇でしたのでホームページなどを作ったりして。

どうしたらいいか、アイデアを練っていました。
弊社のような創業したての会社に、どうやったら仕事をもらえるだろうかって。
その時に、デザインがいいんじゃないかって思いまして。
これは、本当に単純な発想だったんです。
ものづくりのプロセスを見ながら、設計の仕事を増やすにはどうしたらいいか。
上流のデザインを手がけたらいいのではないか。
じゃあ、やってみようって(笑)

当初は、工作機械以外のデザインもやってました。
民生品なども手がけていました。
そのうち案件を重ねるごとに、板金ってよく使うなって気づいたんですね。
じゃあ、板金設計得意だし、フレームも得意だし、ここら辺で勝負しようって。
板金設計の関係で、工作機械を。
数の多いアイテムじゃなくて、数の少ないものだとどうだろうかって考えまして。

ありがとうございます。創業から14年、これまで様々なご苦労があったかと思いますが、現状の課題などございましたら、是非お伺いさせてください。

牛山氏

現状の課題でいえば、営業力でしょうか。
リーマンショックのときに作ったホームページが功を奏して、そこからお客さまが来ています。
これまでは、それでもよかったのですが、10名だった社員を22名まで増やしたんですね。
そうすると、やはりもっと案件の量を増やさないといけない。
今までのマーケティングの仕組みでは、ちょっと受注量が足りません。
ここを営業の力で、もっと増やしていく必要がありますね。

もう一つは、プロダクトデザインの方で、品質。
きちんと品質を担保したものを、お客さまに納品したい。
今おつきあいしている会社さまでいうと、協力会社の板金業者さまに検査をしてもらって、納品しています。
試作機ではあっても、自社で製品レベルと同等のものにまで仕上げてしまいたい。
そのためにの設計の仕組みとか、組立の仕組みなどを確立してしまいたいと思っています。

話を戻してしまって申し訳ないのですが、これまでのご苦労と取り組みについてもお伺いしてもよろしいでしょうか。

牛山氏

大きく分けて2つありました。
一つ目は、現状の課題と同じなのですが、どうやってお客さまを開拓していくかというところです。
二つ目は、何の事業をやるべきなのかという葛藤でした。
ここは、今でかなり形がはっきりしてきましたが。
創業してから、8年ぐらいまではなかなか形ができなかったものですから。
悩みの種でした。


ありがとうございます。今後の事業展開などについてお伺いさせてください。

牛山氏

デザイナーが今、2名なんですけが、もう少しデザイナーを増やしたいと考えています。
お客さまごとにデザインの好みがありますので、その好みに対応できるようにしていきたいと考えています。
デザインの多様性ともいうのでしょうか、そういうところに対応していきたいです。

なるほど。御社が仕事する上で大切にされているものについて、お伺いしてもよろしいでしょうか。

牛山氏

やはり真摯に取り組むことです。
いただいた仕事は最後まできちんと取り組むことです。
クレームも前向きに捉えるようにしています。
この仕事をしていると、クレームって結構少なくないんです。
以前は、設計だったんで「図面間違ってるよ」っていうクレーム。
最近では、ものを作ると「直してこい」とかそういうクレームがつくことがあります。
もう本当に最初は嫌で嫌で(笑)
でも、嫌々でも最後まできちんとやると、お客さまから「ちゃんとやってくれた」って評価いただけるんですよ。
最後まできちんとやり抜くことの大事さに気づきまして。
それで、最後まできちんと取り組むようにしています。

ありがとうございます。大きな話になるのですが、板金加工業界全体の課題などについてお伺いさせてください。

牛山氏

弊社が力を入れている設計の分野でも大きな課題があります。
1人や数人で設計している段階では、大丈夫なのですが、10人くらいになってくると、それぞれで設計の仕方が異なってきてしまう。
十人十色じゃないですけど、そういう部分がどうしてもでてきてしまいます。
この辺りの設計標準をどうしたらいいのか。
弊社では、きちんと設計の基準を決めたものがあります。
逆に言うと、決められていないところは無法地帯みたいなところがあります。
この辺りに関しては、何とか課題解決の方向を見出していきたいと考えています。

少し話が飛躍してしまうかもしれないのですが、設計ってとても楽しいんですよ。
学生のとき、工業系の学科だったんですが、自分で引いた図面で実際にものを作るっていうことやっていました。
それが、すごい楽しくて。
実際に起業して、そういう仕事に携わってやはり楽しいです。
図面を引くときに、自分のアイデアを結構入れていくんですよね。
そういった自分のアイデアが本当にものになる、形になる。
それを見た瞬間って、なんというか癒されるんですね。
その瞬間のために、仕事をやっているようなところもあります。
こういう楽しさを、若い人にも経験してもらいたいですね。
色んな課題があって、それを解決していかなければいけないのですが、根本的にはそこから見えてくるようなものがあると思います。

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Mitsuri編集部

Mitsuri編集部

Mitsuriは、お客様に寄り添い、製造プロセスに関わる課題をトータルに解決する「お客様の最適な生産活動を達成するコーディネーター」です。

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